01 研究生の経験から
学部の授業、大学院の授業とゼミ
今振り返ると、研究生時代に受けた学部の授業、大学院の授業とゼミは、すべて入試対策に非常に役立ちました。
そのため、研究生としての進学を検討している留学生には、ぜひこの道をおすすめしたいと思います。
研究生としての期間は、日本での学生生活に慣れるだけでなく、先生や先輩方との貴重な人間関係を築く絶好の機会でもあります。
また、出願時に提出する研究計画を事前にゼミで発表し、フィードバックを得ることができるため、ぜひ積極的に活用してみてください。
02 専門試験
日本語教育や第二言語習得の概説書・過去問
専門試験では、特定の理論や仮説に関する論述問題や、用語の説明問題が出題されます。
私は先輩方が勧める入門書や概説書を読み、メモを取りながら内容を覚えるよう努めました。
その後、自分の言葉でしっかり説明できるように、繰り返し練習しました。
また、限られた時間内に手書きで解答をまとめる自信がなかったため、大学のHPに掲載されている過去問を活用し、
時間を計って練習しました。
私が使用していた入門書や概説書は以下の通りです。
・岩田一成・大関浩美・篠崎大司・世良時子・本田弘之(2019)『改訂版 日本語教育能力試験に合格するための用語集』アルク
・大関浩美(2010)『日本語を教えるための第二言語習得論入門』くろしお出版
・小柳かおる(2021)『改訂版 日本語教師のための新しい言語習得概論』スリーエーネットワーク
・迫田久美子(2020)『改訂版 日本語教育に生かす第二言語習得研究』アルク
03 口述試験
1分間の自己紹介・聞かれそうなことへの回答準備
専門試験の翌日に口述試験を受けました。この試験は面接形式で行われるため、基本的な面接マナーを知っておくことが重要だと思います。面接の最初の1分間は自己PRの時間であり、「なぜ日本語教育コースに入学すべきか」という問いに答える形になります。
その後は、主に研究計画書に関する質問がいくつかありました。ゼミで発表していた際に指摘された内容と重なる質問が多かったため、発表後に研究計画を修正したり、問題点を調査したりする時間を確保しておいて本当に良かったと感じました。この準備のおかげで、口述試験でも落ち着いて対応できました。
研究計画を作成する際に参考にした書籍は以下の通りです。
・浦野研・亘理陽一・田中武夫・藤田卓郎・高木亜希子・酒井英樹(2016)『はじめての英語研究:押さえておきたいコツとポイント』研究社
・本田弘之・岩田一成・義永美央子・渡部倫子(2019)『改訂版日本語教育の歩き方:初学者のための研究ガイド』大阪大学出版会